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カナリアの導くものは

カナリア外来へようこそ 仙川環 角川文庫 さまざまな“過敏症”を訴える患者さんが訪れるクリニック「カナリア外来」を舞台に、それぞれの患者さんを取り巻く物語が繰り広げられます。 過敏症の原因は特定のにおいであったり、日光で …

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答えはないけど、目標はある

医療者が語る答えなき世界―「いのちの守り人」の人類学 磯野真穂 ちくま新書 人類学者という、医療者側でも患者・家族側でもない“第三の目”から医療を俯瞰的に見た良書です。 医療を見る目、つまり視座や視点にはさまざまあるでし …

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この「日常」はどこにつながる

サバティカル 中村航 朝日文庫 今回ご紹介する小説に出てくる「サバティカル」や「アセクシャル」という言葉については、恥ずかしながら私は詳しく存じませんでした。 サバティカルとはつまり、長期勤続者に対して与えられる、一ヶ月 …

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マインドワンダリング実践編

直観脳 岩立康男 朝日新書 前回の記事ではマインドワンダリングについての概要を感じていただけたかと思います。そこで、今回はマインドワンダリングをいかに実践したらよいかが分かる一冊を紹介いたします。 実はこの本にはマインド …

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ときにはボンヤリしましょう

マインドワンダリング モシェ・バー、横澤一彦 訳 勁草書房 マインドフルネスについては、皆さんもよく聞いたことがあると思います。呼吸など身体の動作や感覚に集中して、あるいは浮かんでは消える思考に執着せず受け流していくよう …

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自分の役割とは

赤ひげ診療譚 山本周五郎 新潮文庫 山本周五郎氏の作品を読んだのは『さぶ』に続いて2作目です。この作品は黒澤映画でも有名な物語ですね。“赤ひげ”は人情味あふれる理想的な医者の代名詞としても使われています。 『さぶ』の物語 …

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”物語”にアプローチする物語

人生を変える幸せの腰痛学校 伊藤かよこ プレジデント社 「世界初! 読んで治す腰痛改善物語」と謳うこの本。読んでから腰痛がなくなった気がします。いや、一度ありましたが、わりと短期間で改善しました。 私は最近、年に数回は腰 …

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自分が手のひらに握るものは

手のひらの音符 藤岡陽子 新潮文庫 書店で偶然みつけた本でした。この本と出会って、読んで本当に良かったと思いました。 藤岡陽子さんの作品では以前も『満天のゴール』を紹介させていただきました。『きのうのオレンジ』もとても良 …

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本は剣よりも強し

読書を自分の武器にする技術 尾藤克之 WAVE出版 記録によりますと、私はこれまで読書に関する本を128冊読んできました。この本が128冊目になります。 さまざまな読書を進めつつ、自分の読書を見直すためにも多くの読書関連 …

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自分の物語を紡ぐ

物語思考 けんすう 幻冬舎 物語とは何でしょうか。物を語ることでしょう。物とは何でしょうか。語られる内容であり、それは何でもいいでしょう。ただ少なくとも、その内容には主語(主部)と述語(術部)が必要なのではないでしょうか …