哲学

人間関係の“習い事”

アニメ療法 パントー・フランチェスコ 光文社新書 “学びて時に之を習う 亦楽しからずや“(『論語』学而第一) 一つのことを学んだあとには、それを繰り返し実践することによって自分の身につき、利用可能なものとなります。 「知 …

哲学

自分本来の考え方とは

からごころ-日本精神の逆説 長谷川三千子 中公文庫 ときどき、自分の思想や考え方をガラッと変えてくれるような本と出会うことがある。 『嫌われる勇気』もそうであった。おそらく、どの本にも多少なりともそういう効果はあるのだろ …

哲学

「せいしゅん」とは

心臓の王国 竹宮ゆゆこ PHP研究所 タイトルからしてギョッとするこの物語。読んでいて後半になると、あるいは最後まで読み切ると「あ、そういうことか」と納得される方もおられるようです。 私は読んでみてまず、最近の高校生はこ …

哲学

人も社会も塩加減

西夏の青き塩 五十嵐力 文芸社文庫 先日、久しぶりに家族で中華料理店に行ってきました。外食することは時々あるのですが、妻いわく中華料理は「塩分が多い」とのことで、最近は行くことが少なくなっていました。 家族の健康、とくに …

哲学

いかに知識を輝かせるか

教養を磨く 田坂広志 光文社新書 田坂広志氏の著書をご紹介するのも、これで7冊目となりました。 私は『知性を磨く』を最初に読ませていただき、「知性」と「知能」の違いについて深く感銘を受けたことから、氏の著書を読み進めるよ …

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現代に通じる武士道

葉隠 奈良本辰也 訳編 知的生きかた文庫 「武士道といふは死ぬ事と見付けたり」なんて物騒なことが書いてあるから、この『葉隠』という書物は誤解されやすいのかもしれません。 何かあるとすぐ「切腹」する武士の生き方や、先の大戦 …

哲学

豊かな「思考の庭」を

思考の庭のつくりかた 福嶋亮大 星海社新書 人間の生活が発展して便利になってきたことには、科学が大きな役割を演じてきました。 でもなんとなく、世の中は科学や理系だけでなんとかなるもんじゃない、文系も大事だ、と思いませんか …

哲学

危機の時代の羅針盤

危機の時代に読み解く『風の谷のナウシカ』 朝日新聞社 編 あえて言いたい。「漫画『風の谷のナウシカ』を手に取ることなくして人生を終えるのは、あまりにももったいない」と。(P236) いきなり引用からですが、まさにその通り …

哲学

「いき」は界面活性剤である

いきの構造 九鬼周造 角川ソフィア文庫 寒い時節、お肌の具合はいかがでしょうか。私は根っからの乾燥肌でありまして、保湿剤の入浴後塗布がこの季節の日課でございます。 さて、みなさんの中には肌の保湿剤として「乳液」を使用して …

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人新世は「人」しだい

人新世の資本論 斎藤幸平 集英社新書 ”カオル死んで石兄さん自白・・・” カンブリア紀、オルドビス記、シルル紀、デボン紀、石炭紀、二畳紀、この辺りが古生代。近年話題のカンブリア大爆発や三葉虫などが有名ですね。 三畳紀、ジ …