歩くときに頭のなかで流れる音楽

予兆 ファイナルファンタジーVI オリジナル・サウンド・ヴァージョン 作曲 植松伸夫

まだ暗いうちに、雪の中を歩く。20㎝の積雪を、かき分けて。

私は学生時代の一時期、早朝から行われる輪読会(教科書などを交代で読み進める勉強会)に参加していた。

自宅アパートは大学から早歩きで20分ほどのところにあり、夏は自転車ですぐに着くが、冬の積雪時は歩く。

まだ除雪されておらず、歩道の積雪を押しのけて、歩くのみである。

ファイナルファンタジーⅥ(FF6)のオープニングも、この『予兆』というタイトルの音楽と共に同様の光景が流れる。魔導アーマーというメカに乗ってはいるが、目的地を目指してただ、たんたんと歩く。

学生の頃に、雪の中を歩いていた自分と、このゲーム中の光景、音楽が重なり、「歩けばいいんだ」という気持ちで、ただただ、歩くことができた。

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何も考えずに、歩くこと。早起きをすること。この二つは、象徴的にも私の特技なのかもしれない。

歩くに限らず、自転車でたんたんと進むこと、ときには非常識な距離を歩くことは、時間が許すのであれば、好きである。

早起きも、今はなかなかできないが、それでも人よりは早いと思う。朝の時間を確保して、読書など楽しんでいる。

仕事でも、こまごました作業やデータ収集などを、たんたんと行っているのは嫌いではない。

歩いているとき、作業をしているとき、あるいは自分の人生の歩みについて考える時、ふとこの音楽がBGMとして頭の中に流れてくる。

まさに、この歩いたさきに何が起こるか分からないが、ただ、たんたんと歩く、といった印象の曲である。

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学生時代の自分は、輪読会の行われる教室を目指して、歩いていた。

FF6では、炭鉱都市ナルシェに眠る「秘宝」を目指して、歩いていた。

さて、今の自分は、何を目指して、歩いているのだろう。

作曲者の植松伸夫氏は、あるテレビ番組で自身の音楽について、「いろいろ大変なことがあったけれど、がんばってきて良かったね、と感じられるような音楽にしたい」というようなことを話していたと思う。

いつか、そのように感じられる時がくればいいと思う。

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