「本の読み方」といっても、いろいろな面から考えることができます。今回は、読み進め方について少し。
本を読んで、大事な部分には印をつけておきます。あとに目立つようにしたり、後で見返したりできるようにします。
印の付け方にもいろいろあります。付箋をつける、ページの角を折る、など。
私は5x20mm程の細い付箋を用意しておき、いつでも貼れるようにしています。書店などでもらえるしおりに、その付箋の束を貼り付けた“付箋つきしおり“は、最強の読書ツールとなります。
角を折るのは、どうしても付箋がない場合などにすることがありますが、なるべく本を痛めたくないので、しません。
この「本を痛めたくない」という考え方は、議論のあるところかと思います。傍線や書き込みもそうですが、「本は汚すくらいのほうがいい」という考え方もあります。
傍線を引くことは、上のような考えから、あまりしません。三色ボールペンを活用する話しもありますが。
でも、時々自分で傍線を引いてある文章を見ると、そのときはこの文章に惹かれたんだなあと、分かりやすいです。付箋よりも、興味を持った「範囲」が分かりやすいこともあります。
書き込むこともあまりしません。私は付箋を貼った部分を書き出し、自分の考えや他書との比較など付け加えたりします。
やはり、本を読むのであれば、何かしら得るものがあることを望みます。森信三先生も、こうおっしゃっています。
本を読む場合、分からぬところはそれにこだわらずに読んでいくことです。そうしてところどころピカリピカリと光るところに出合ったら、何か印を付けておくもよいでしょう。
(森信三 『修身教授録』 P137)
ピカリピカリと、「キラリと光る部分」のうちわけですが、以下のものがあると思います。
・自分にしっくりくる部分
これは自分の考えや意見とマッチする部分であり、見つけた時にはうれしいですが、自分を成長させたり、新たな部分を付け足したりはしてくれないと思います。
自分の考えを強化、補強してくれるということは、あるかもしれません。
いろいろ読書を続けていると、こういった自分の考えに合った本を選びがちになる気もします。
・知らなかった部分、覚えておくと良いと思った部分
こういった部分を拾って、知識を深めていきます。
あとから見直すと、「ここにもいいことが書いてあるじゃないか」と気づくことがあります。
付箋をはっている場所以外にも、キラリと光る部分、自分にしっくりくる部分があります。
その時の体調や、仕事の進み具合、忙しさなどにより、当時は落ち着いて読めていなかったということもあるでしょう。
よく理解できていないまま、無理やり読み進めていたこともあるかもしれません。
まあ、読んだ本の全てを理解しなくてもいいとは思います。時々キラリと光る部分が見つかれば良いと思います。
そして、付箋の部分を拾うのでもいいので、少し経ってからザッと見直してみるのが良いと思います。